報告概要:第7回東アジア教員養成国際シンポジウム2012年11月3日・4日、ガーデンシティ品川において第7回東アジア教員養成国際シンポジウム(The 7th International Symposium of Teacher Education in East Asia)が開催された(プログラムは別添資料1参照)。日本・韓国・中国・台湾の教員養成系大学、約140名を数える学長・副学長ならびに教員養成関係の研究者が「東アジアの大学における教員養成の質保証」をテーマに議論をおこなった。 3日午前中は伊豆島明東京学芸大学学務部長の司会のもと、村松泰子学長の主催者挨拶に続き、板東久美子文部科学省高等教育局長、王炳林北京師範大学副学長、辛恒均ソウル教育大学校総長の来賓挨拶があった。 次の基調講演では、徐萬哲公州大学校総長から「世界の先導的な教員養成のための大学―学校間連携」、劉益春東北師範大学長(代読:饒従満教師教育研究院常務副院長)から「開放的環境における中国の教員養成質保証システムの構築動向」、佐藤千津東京学芸大学准教授から「東アジアにおける教師教育の『質保証』の課題―日本と欧米諸国の取り組みから―」と題する講演があった。 午後の部では国際共同研究報告として、東京学芸大学が文部科学省の特別経費を受け推進する「東アジアの大学における教員養成の質保証制度の現状と展望に関する国際共同研究」(2011年度~2014年度)の3つの研究グループ(Research Groups)のコーディネーターである岩田康之東京学芸大学教授(RG1)、大脇康弘大阪教育大学教授(RG2)、田中喜美東京学芸大学理事・副学長(RG3)より中間報告がおこなわれた。 大学院生・若手研究者によるポスターセッションの後、東京学芸大学教員養成カリキュラム開発研究センターとの共催による国際ワークショップ「教員養成教育における大学―学校間連携(パートナーシップ)」が開催された。国際ワークショップでは岩田教授の司会のもと8つのグループに分かれ、活発なグループディスカッションがなされた。 4日は下田誠東京学芸大学准教授の司会のもと23名の国際共同研究参加研究者が共同研究の進捗状況と今後の研究計画について議論をおこなった。 2日間の議論を通じて、東アジアの大学における教員養成の質保証に関する議論が深められ、多様な論点が提示された。また東アジアの教員養成系大学の連携が強化されたものと考えられる。今後はこの国際コンソーシアムを通じて、教員養成系大学の学部生・大学院生、教職員の交流がいっそう活発になることが期待される。 |